column大工さんの豆知識
群馬でセルロースファイバー施工
2019.03.26

当社では「呼吸する断熱材」セルロースファイバー施工を行っています。セルロースファイバーは断熱効果、調湿効果(結露対策)、防音効果、防火効果、防虫効果があり、しかも原料は古紙やパルプというリサイクルエコ素材。近年注目を集めている断熱材です。
Contents
セルロースファイバーとは?
「セルロースファイバー断熱材」は新聞紙、段ボールなどを主として造られる木質系断熱材。原料が木質繊維であるため、自然素材のエコな断熱材として注目が集まっています。断熱材としては建物内部の柱と柱の間に施工する「内断熱」の材料となっています。断熱性能の他に、調湿性能、防音性能、防火性能、防虫性能など多くの性能が備わっている付加価値の高い断熱材です。
日本ではまだ馴染がない断熱材ですが、アメリカでのシェアNo.1です。また日本よりエコに厳しい基準のあるヨーロッパでもドイツなどで評価されています。
日本ではまだ馴染がない断熱材ですが、アメリカでのシェアNo.1です。また日本よりエコに厳しい基準のあるヨーロッパでもドイツなどで評価されています。

セルロースファイバーのレシピ
セルロースファイバーは段ボール、新聞紙、木のチップのいずれかの材料を切削撹拌し、ふわふわの状態にしてからホウ酸などの添加物を混ぜて製造されます。他の断熱材に比べ製造エネルギーが少ないのが特徴です。

セルロースファイバーと木は相性は抜群
木と接触する断熱材は、同じ木や紙からできた断熱材との相性が特に良いとされています。セルロースファイバーはアメリカ発祥ですが、日本の多湿環境でも相性が良い断熱材です。天然無垢材、自然素材住宅を多く手掛ける和建匠でも注目している素材です。

呼吸する断熱材
家の結露は寒暖差のある壁の内部で結露が発生します。そのため「壁内結露」と呼ばれます。日本国内で多く使われている断熱材グラスウールはガラス繊維で出来ており調湿効果はありません。一方でセルロースファイバーは木や紙から作られていますので調湿効果が高い断熱材です。

防音する断熱材
音は重い物に遮られると聞こえにくくなります。セルロースファイバーは壁に55kg/㎥入り、ふかふかな繊維質が音を吸音します。
またセルロースファイバーは他の断熱材と違い、吹き込んで施工を行うために隙間が出来にくい特徴があります。音漏れがなくしっかりと防音されます。
またセルロースファイバーは他の断熱材と違い、吹き込んで施工を行うために隙間が出来にくい特徴があります。音漏れがなくしっかりと防音されます。

防火する断熱材
セルロースファイバーはホウ酸の難燃効果のため、火が燃え広がるのを防ぐ力があります。
1000℃のバーナーの火で炙ってもセルロースファイバーは黒く炭化するだけで燃え広がりません。
木や紙から作られるセルロースファイバーですが難燃効果が非常に高い断熱材です。
1000℃のバーナーの火で炙ってもセルロースファイバーは黒く炭化するだけで燃え広がりません。
木や紙から作られるセルロースファイバーですが難燃効果が非常に高い断熱材です。

防虫する断熱材
セルロースファイバーはホウ酸が配合されているため、防虫効果が高く、また弱い殺菌性があるためカビも繁殖しにくい特徴があります。
ホウ酸はホウ酸水(ホウ酸3%程度配合)として洗眼剤として医療用にも使われており、扱いを間違えなければ人間にほとんど害のない物質です。
ホウ酸はホウ酸水(ホウ酸3%程度配合)として洗眼剤として医療用にも使われており、扱いを間違えなければ人間にほとんど害のない物質です。

セルロースファイバーのメリットとデメリット
・セルロースファイバー施工のメリット
上記の通りで説明は省きますが
● 断熱効果
● 調湿効果(結露対策)
● 防音効果
● 防火効果(準不燃認定)
● 防虫効果
などが挙げられます。
・セルロースファイバー施工のデメリット
● 水に弱い
● 一般的な断熱材に比べて費用が高い
セルロースファイバーは調湿効果はあるのですが、水濡れ(完全冠水)には弱いです。過去に冠水した土地では導入に検討が必要です。施工費用に関しては、単純にグラスウールなどと比較してしまうと割高という表現を超えて、もう別物と認識した方が良い費用となります。本気で断熱性能を必要とする方にオススメします。もちろん値段に見合った付加価値は上記どおりです。