column大工さんの豆知識

ペットと快適に暮らす注文住宅を建てるポイントとは?臭い対策も紹介

2025.06.06

憧れの注文住宅を検討している方の中には「ペットと幸せに暮らすことができる理想のマイホームを手に入れたい」という願望をもつ方も多いのではないでしょうか。

ペットとの共同生活で大切なポイントは、人間と動物の明確な棲み分けです。曖昧にしているとお互いが不幸になってしまいます。その他には、ペット目線の家づくりや臭い対策も欠かせません。

この記事では、ペットと幸せに暮らすために知っておきたい家づくりのポイントを紹介しています。これから注文住宅を建てたいと考えている方は、ぜひ記事内容を参考にしてみてください。

ペットには、犬や猫の他に、うさぎや鳥類、魚や爬虫類など様々な種類がありますが、この記事ではペットとして飼育されているケースがもっとも多い、犬や猫との生活を想定しています。

ペットと快適に暮らす家づくりのポイント

ペットと快適に暮らすための家づくりのポイントを4点紹介します。

  • 床材は足に優しい素材を使う
  • 動きやすい動線を考える
  • ペットが落ち着ける場所を確保する
  • キッチンに侵入しにくい間取りにする

床材は足に優しい素材を使う

犬や猫は特に動き回ることが好きなので、滑りにくい床材を使って、足に負担がかからないようにしなければいけません。

階段は犬や猫にとって格好の遊び場にもなりますが、年齢を重ねていくと階段の上り下りが足に負担をかけてしまうことがあるため、ペットのことを考えるなら緩やかで段差の少ない階段の設置がおすすめです。

動きやすい動線を考える

犬や猫は自由に動けないとストレスをためてしまいます。特に若い犬は、家の中で飼っていると運動不足に陥りがちです。少しでもペットが動きやすい動線を考える場合は、リビングと廊下を走り回れるような回遊動線を検討してみてはいかがでしょうか。運動不足にも効果的です。動線を確保する場合は、走り回って引っかからないように、電源コードの位置にも配慮しましょう。

ペットが落ち着ける場所を確保する

ペットが落ち着ける場所を確保しましょう。犬なら暗く天井が低い場所を休息場所として好みます。猫はキャットタワーや机、棚の上で寝ることが多いため、少し高い場所を確保しておくと気に入ってくれるかもしれません。

犬や猫は寂しがりやでもあるため、家族のそばにいられるように、リビングや階段下などにスペースを確保するのがおすすめです。

キッチンに侵入しにくい間取りにする

キッチンはペットにとって危険なものがたくさんあります。

室内でペットを飼う場合、それぞれに室内を自由に歩き回るため、キッチンに入らせないような工夫が必要です。ペットフェンスを使いながら、ペットだけではクリアできないドアを設置するなど、少しの工夫でペットを遠ざけましょう。

ペットとの暮らしを快適にしてくれるアイテム

ペットとの暮らしの上で、あると便利なアイテムを3点紹介します。

  • ドアクローザー
  • 床の上に敷くマットやカーペット
  • 自動センサー付き天井換気扇

ドアクローザー

ドアクローザーは、ドアが激しく閉まってしまうのを防ぐための設備です。ドアクローザーがないドアに犬や猫が挟まってしまうと大怪我をしてしまいます。犬や猫がよく通るドアには、ドアクローザーを設置しておきましょう。

合わせて、ペットが通り抜けるためのペットドアがあればより安心です。

床の上に敷くマットやカーペット

市販されているコルクマットは衝撃吸収性が高く取り替えもしやすいことから、ペット用の床材として優れています。万が一汚れてしまったとしても、一部だけを取り替えるだけで済むため、メンテナンスの必要もありません。

また、汚れてもすぐに水洗いできるタイルカーペットも扱いやすいです。色々な価格帯で数多くの商品が販売されています。

自動センサー付き天井換気扇

ペットのトイレスペースに換気扇を設置する場合は、センサーで自動的に起動するものを設置しておけば、管理が楽になります。

室内でトイレの場所を決める猫の場合、センサー付き天井換気扇があれば、大便や小便のニオイをうまく散らしてくれるでしょう。消臭剤と組み合わせて使うと、1箇所にニオイが滞留することはありません。

ペットのにおいを解消するには?

日頃からペットと一緒に生活していると、ペットの臭いにすっかり慣れてしまいます。臭いは慣れてしまうと案外、気づかなくなるものです。

とはいえ、友人や親戚などの訪問があった場合、室内にペットの臭いが充満していると、少なからず悪い印象を与えてしまいます。

親族や友人に心地よく訪問してもらうためにも、まずはペットの臭い解消のための知識を身につけましょう。

  • においの原因となるもの
  • 簡単にできるペットのにおい対策
  • ペットのにおい対策に有効な設備

においの原因となるもの

ペットの臭いの原因となるポイントは、主に次の2つです。

便所からのにおい

ペットの臭いでもっとも気になるものは、排泄物です。排泄物から漂う悪臭はそう簡単に耐えられるものではありません。

フローリングや畳に染み付いた臭いは、簡単な掃除で除去するのは不可能です。

リビングなどの生活空間にトイレスペースを設けている場合は、どうしても室内に臭いが立ち込めてしまいます。

ハムスターやウサギなどの小動物でも、ケージ内の排泄物が原因で臭いが充満することがあります。

ペットの体臭

ペットを室内飼いしている場合、体臭が原因で室内に独特の臭いが充満してしまうことがあります。犬や猫を飼っている方は、服についた動物の体臭を指摘された経験がある方も多いのではないでしょうか。

動物の体臭は個体差があるものの、日頃から与えている餌でもかなり変わってきます。風呂に入れる頻度などで調整するとある程度は抑えることも可能です。

とはいえ、体臭が気になるからといって、頻繁にペットの体を洗うのは余計なストレスがかかってしまうため、おすすめできません。

簡単にできるペットのにおい対策

室内でペットを飼う場合の臭い対策を4つ紹介します。

こまめな換気

室内に漂うペットの臭いは、こまめな換気によってある程度解消することができます。こまめな換気は、床や壁に臭いが染み込むのを防ぐためにも重要です。

特に犬や猫の体臭が気になりやすい夏は、換気を十分に行い空気を循環させましょう。ペットの脱走防止のために窓を開けにくい環境の場合、空気清浄機を使って空気を循環させる方法も有効です。

専用の消臭剤を使う

ペット専用の置き型消臭剤を臭いが近い場所へ設置するのも良い方法です。消臭剤を使う場合、間違えてペットが消臭剤を食べてしまうことのないように、注意しなければいけません。

消臭剤の臭い次第では、ペットの臭いと相性が悪いケースもあります。ペット用の消臭剤を使用しましょう。

ペットのこまめな手入れを行う

犬の場合は定期的なブラッシングや専用のシャンプーで体を洗ってあげると体臭を抑制できます。猫は常に自分の体を舐めて清潔さを維持しているため、頻繁なシャンプーは必要ありません。猫が自分でキレイにできない箇所を拭き上げる程度でも大丈夫です。

ペットは体調によっても体臭や排泄物の臭いが変わります。ペットの健康のためにも、日頃から餌や飼育環境に気を遣ってあげましょう。

ペットが利用するアイテムも綺麗にしておく

ペットの寝床やいつも使っているおもちゃは、ペットの体臭が隅々まで染み付いているため、臭いを放ちやすいです。臭い防止のためにも、こまめに洗いましょう。

特にタオルやクッションカバーなどの布製品は臭いの元となりやすいため、注意が必要です。洗えない素材の場合は、ペットスプレーを使って対処しましょう。最初から臭いがつきにくい素材を活用する方法も有効です。

ペットのにおい対策に有効な設備

ペットの臭いを予防するためには、臭い対策に効果的な設備の活用も選択肢の一つです。臭い対策に有効な設備を3つ紹介します。

機能性壁材

機能性壁材とは、消臭効果や温度調節などの機能をもつ壁材のことを言います。壁材にはパネルやタイルなど色々な種類がありますが、ペットを室内飼いする場合は、消臭効果のある素材を選びましょう。

具体的には、空気中の臭いやホコリの吸着、結露や湿気対策にも効果的な壁材です。パネルタイプの壁材は、機能性に優れた製品が多く、価格も比較的安価です。消臭効果のあるクロスと合わせて、有効に活用しましょう。

光触媒消臭天井

臭いを光触媒で分解する建材もあります。消臭効果をもつ建材を戸建ての天井に使うことによって、ペットの臭いが室内にこもるのを防ぎます。

天井や壁材にスプレーするタイプの光触媒もあり、消臭効果とともにウイルス抑制にも効果的です。

壁と同じく天井も面積が広いことから、消臭効果のある建材やスプレーを使えばペットの臭いをかなり制限できます。

24時間換気システム

24時間換気システムは、1日中換気して室内の空気を循環させることから、ペットの臭い対策に効果的な設備です。昨今の機密性の高い住宅には、最初から24時間換気システムが搭載されることが多いです。

しかし、中古の家を購入した場合、24時間換気システムがついていない場合があります。

未設置の場合は、リフォームにて設置することをおすすめします。購入する中古住宅次第では後づけが難しい場合があるため、事前によく確認しましょう。

ペットも人も快適に暮らせるようにするためには

人とペットがそれぞれストレスなく快適に暮らすためには、それぞれの生活エリアをしっかり区別することが大切です。人と動物がすべてを共有することはできません。動物が侵入してはいけないエリアをしっかり区別しましょう。

その他には、人間には受け入れ難い動物の臭いを制限することも忘れてはいけません。臭いの発生を抑えることができないため、発生した臭いを抑えることを重点的に対処します。

臭い対策には色々と方法がありますので、もっとも良い方法をピックアップしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

ペットとの生活を想定した注文住宅では、ペット目線の細やかな気遣いが求められます。足に優しい床材や、怪我予防のためのドア、バリアフリー設計、ペットが生活しやすい動線など、できる限りの配慮をしてあげましょう。

犬や猫など、ペットが放つ特有の臭いは、抑えようがありません。発生した臭いをどのように処理するのかがポイントです。

和建匠では、建材に消臭効果をもつ素材を多く使っています。色々な消臭グッズがありますが、天然素材がもつ消臭効果に勝るものはありません。ペットに優しい家づくりも心得ておりますので、ペットと快適に暮らせる注文住宅をお考えの方は、ぜひお問い合わせください。