column大工さんの豆知識

自然素材の家にオールアース性能を追加したいという方へ

2021.06.25

自然素材の家にオールアースを追加。そして屋根にも電磁波対策をほどこします。

とつぜん窓を開けて換気がしたくなる、
庭や外なら落ち着くけれど、家の中はそわそわする、そんな経験はありませんか?
妙に居心地の悪い空間、触りたくない壁、
それはもしかしたら、建築素材や電気配線が原因かもしれません。

自然素材を選び、オールアースを施し、電磁波対策を整えた家なら、体にも心にも優しい住まいができあがります。

自然素材の家とは、そのメリット

自然素材の家はくつろぎやすい。体で感じる科学物質のない魅力

自然素材は環境に負担をかけません。
有害物質を出さず、天然のもので作り上げた家は、住む人に安心感を与えます。

触った感じはどうですか。
どの素材にずっと触れていたいですか。

塗料や接着剤、断熱材などに化学物質が入っていると、体は拒否反応を起こします。
見た目はよくとも、なんだか居心地の悪い空間になります。
アレルギーやシックハウスで悩まされるなら家づくりは失敗です。

居心地の良さの第一のポイントは素材にかかっています。
木や漆喰、珪藻土は自然に空気中の湿気を安定させ、匂いを浄化してくれます。
大きな衝撃を与えない限り、メンテナンスに手間もがかかりません。

木の家のデメリットとして「家鳴り」があげられることがあります。
家が不意にギシッと音をたてることです。
確かにドキッとします。けれどそれは自然な現象です。
組み合わさった木々が、一軒の家として落ち着いていく証拠です。
温度の変化で鳴ることもあります。新築なら一年少しで収まります。
施工後気になるようでしたらご相談ください。

自然素材の選び方

まずは写真ではなく、実物を手に取って相性のいい素材を探しましょう。

ご家族で一番敏感な体質の方の出番です。

ヒバ(あすなろ)やヒノキは香りの強い建材です。好みかどうか、実際に匂いをかいでみてください。

サンプルは、大きい程わかりやすくなります。

モデルハウスもご活用ください。

年を追うごとに風格が増す自然素材

落ち着ける素材が必ずしも安いとは限りません。
いい素材には適切な価格を、はある意味デメリットもあります。
それでも落ち着ける居場所ができるなら。
長い目でご検討ください。

また、木は年月とともに自然な色合いに変化します。リフォームの際、木目のある自然素材は愛着を持たれ、そのまま生かすことを望まれるケースもあります。
劣化せず、長く使える素材です。

自然素材の家でよく使われる素材の特徴

天然無垢材(赤松、キリ、ヒノキなど)

一本の木をカットして、必要な形にしたものを無垢材といいます。

天然無垢材から雑菌やカビの発生を防ぎ、匂いを浄化する成分が発散します。またこの成分、フィトンチッドは人をリラックスさせる効果もあります。

森で気分が和らぐのは、実はこの成分のおかげです。

フィトンチッドのおかげで、居ながらにして森林浴が楽しめます。

無垢材のメンテナンスで大切なのは、極力水で拭かないこと。掃除はドライに、掃除機などで済ませます。

汚れたら中性洗剤を使い、あとは手早く乾燥をさせることが大切です。

漆喰

湿度を安定させ、匂いを浄化させることは自然素材のメリットでも挙げました。
そのほかにもメンテナンスがいらない、という長所があります。
カビが発生せず、傷も目立ちません。

デメリットは、塗った直後は水分を多量に含んでいるために乾燥に時間がかかること。
塗装直後は数週間、しっかり風を通したり、換気をしたり必要があります。
一度乾燥すれば、もう手間をかける必要はありません。

珪藻土

珪藻土は漆喰以上の除湿性を備えています。

また、防臭、抗菌、抗カビ、防炎といったメリットがあります。

デメリットは、壁に塗るために混ぜ物をした時、混ぜた物によっては効果が減ってしまうことです。正当な工務店ならこの問題は発生しません。


オールアース住宅とは

【和建匠より】正電フリーシートなどで屋内の電磁波を外に出す流れを作ります。※日の丸産業様資料より引用

体調が悪いのは電気のせい?漂う電気をキャッチします

コンピューターを使っていて指に不快な感じがしたり、体調が悪くなったりしませんか。
休んでいるときに、なぜかコンセントを抜きたくなりませんか。
家の外なら落ち着くのに、家の中では気が重い、そういうことはありませんか。

もしかしたら原因は、電気配線の周りで電気が漂っているからかもしれません。

不要に漂う電気は、まとめて処分してしまいましょう。
オールアースで余分な電気を地面に逃がせば完了です。

漂う電気は体に悪いの?これが電磁波の元なのです

まず家の中に電気が漂っているかどうかを調べます。
これはテスター(電圧・電流測定用の計器)で簡単に測れます。
使っていないコンセントや電気配線に近い床に近づけて、メーターが上がれば電気が漂っているサインです。
こういう場所に「電場」ができています。

一方、電気製品のスイッチを入れて電気を流すことで「磁場」ができます。
この「電場」と「磁場」のやりとりで発生するのが電磁波です。

オールアースの家は漂う電気を地面に逃がし、電磁波をつくらせません

電磁波をつくらせないようにするには、どうしたらいいのでしょう。

まず配線から漂う電気を、導電性のあるシートでキャッチします。
次にシートの電気をアースで地面に逃します。
そして床で「電場」を止め、電磁波を家の中で作れないようにします。

これがオールアースの仕組みなのです。


オールアース住宅のメリット

【和建匠より】オールアース化の一例として基礎施工時に特殊塗料を塗布したケース。電磁波減衰効果の他にも有害物質(ホルムアルデヒド、アンモニア、トルエン)を吸着効果が見込めます。

オールアース住宅で電磁波が減ったら

無駄な電場を退治すると、余分な電磁波は発生しません。

また、シートで静電気がある程度軽減します。

電気からの負担が減ると、住む人への影響も少なくなります。

アースと電気製品の話

実は「コンセントの余分な電気をアースで地面に逃がす」ことはヨーロッパでは普通に行われています。

ある程度大きい電気製品は、プラグとアースが一体化しているのです。
コンセントにもアースがあり、余分な電気をすみやかに地面に逃しています。

日本の電気製品にもアースコードはあります。
プラグの脇からはみ出している線を見たことがあると思います。
緑と黄色の絶縁体に包まれた線で、冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどについています。

ただ、日本ではプラグとアースが一体化していないので、別につながなければいけません。アースが遠くて放置されているものも見かけます。
本当はアースの接続は義務づけられています。感電を防止する、必要な配線なのです。
けれど電気製品の質の良すぎて、接続しなくても使えているのが現状です。

アースをつけたほうがいいとされる電気製品は他にもあります。
コンピューターや電子レンジ、乾燥機やアイロン、コーヒーメーカーなどです。
大きめの電気製品をアースなしで利用すると、漂う電気が増えていきます。
こうして日本は電場ができやすい環境になっています。

電気製品を使いながら、オールアースで快適に暮らす

オールアースは余分な電気を地面に逃がします。

電場を作らなければ、電磁波の発生を抑えられます。

電気製品を安全に使いながら、快適に暮らす。

これがオールアース住宅の目標です。


最後に そしてもう一工夫、屋根も大事なポイントです

【和建匠より】屋根材は積層構造になっており、様々な機能をアラカルトで追加できます。後付が難しい部分ですので慎重にお選びください。
自然素材に囲まれて心地よく過ごせるよう、オールアースで電磁波の発生を抑えます。

そして実は、工務店では屋根にもう一工夫を入れ、電磁場の侵入をシャットアウトしています。

電磁場を軽減し、ゆったりと暮らす、そんな生活を工務店は目指します。