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【レフミラーとは?全館空調に活用する必要性や電気代などを解説します】

2023.09.05

レフミラー屋根
皆さんは「レフミラー」と呼ばれる遮熱シートをご存知でしょうか?

「レフミラー96」と呼ばれる遮熱シートは暑さ対策に非常に効果的なので、必要以上に冷房を稼働させることがなくなるでしょう。加えて全館空調にも使用できるほどの性能を誇っていますが、本当にレフミラーを使用する必要性があるのか知りたい人もいるかもしれません。それでは、レフミラー96とは何か、どんな特徴があるのか、全館空調と組み合わせる必要性はあるのかなどについてご説明しましょう。

【レフミラーとは?】

通称レフミラー96と呼ばれる遮熱シートは、宇宙服を参考にして開発されているのがポイントです。
遮熱シートであるレフミラー96を活用することで、住宅が宇宙服を着ているかのような性能を発揮できるため、夏は涼しく、冬は暖かい生活を求める時の選択肢になるでしょう。

【レフミラーの特徴】

レフミラーの特徴は、以下の通りです。

〇宇宙服から着想を得ている
〇 96%の棒遮熱を反射する
〇 冷暖房効率を最大限に発揮できる
〇 電気代の節約もできる

それでは、レフミラーの特徴についてご説明しましょう。

宇宙服から着想を得ている


レフミラーは宇宙服から着想を得ているのが特徴です。
宇宙飛行士が活動する宇宙ステーションの周辺は最高気温と最低気温の差が著しく違うのをご存知でしょうか?
太陽光が当たるところは最高気温が120℃と高く、太陽光が当たらないところはマイナス180℃と非常に低く、300℃もの温度差があるのです。
しかし、宇宙飛行士たちはひどい温度差の中でも問題なく活動できるのは、宇宙服に使用されている素材のおかげです。宇宙服は14層の生地になっているのですが、
そのうちの7層はアルミ蒸着された生地が使われています。
蒸着とは物質を蒸発させて非常に薄い膜にする加工方法で、製品本来の機能を損なうことなくコーティングして高い耐久性をもたらすことができます。つまり、アルミ蒸着を行うことによって高い性能を持つ遮熱シートが使えるようになるのがポイントです。

96%の棒遮熱を反射する

レフミラーは96%と高い反射率によって放射熱の影響を受けないのが特徴です。
室内を必要以上に暑くする放射熱を溜め込まないようにするためには、放射熱を反射できる遮熱性にこだわる必要性があります。
ですが、ほとんどの建材は反射率が低いので、素材にこだわらない限り放射熱を吸収してしまう屋根になってしまうのが問題でした。夏の暑い日は積極的に放射熱を吸収してしまうため、冷房の効率が悪くなってしまいます。
しかし、レフミラーは放射熱を96%反射するので、室温や建物が必要以上に暑くなることがありません。夏の暑い時期でも適温で快適に生活できるため、冷房も過度に稼働させることがなく、電気代の節約にもつながります。
また、夏場だけでなく冬場でも効果を発揮するのが大きなポイントです。
冬場の冷たい冷気も反射してくれるため、冬の寒い時期でも快適に生活できるでしょう。

冷暖房効率を最大限に発揮できる

レフミラーを採用することによって冷暖房効率を最大限に発揮できるのが特徴です。
レフミラーは放射熱や冷気を96%も反射してくれるため、必要以上に外気温の影響を受けることがありません。
何も対策していない場合、急激に室温が高くなったり低くなったりするので、冷房や暖房の温度を必要に上げたり下げたりしてしまいます。外気温の影響が強いほど部屋が涼しくなりにくく、暖まりにくくなるので、冷暖房効率は非常に悪いです。
しかし、レフミラーを導入することで放射熱がほとんどシャットアウトされるため、必要以上に室温が上がったり下がったりすることがありません。したがって、夏場でも冬場でも関係なく適温で過ごせるようになるので、エアコンを標準温度にしても問題ないのがポイントです。
冷暖房効率を最大限に発揮できるのが、レフミラーのメリットです。

電気代の節約もできる

レフミラーによって放射熱が96%も反射されることによって冷暖房効率を最大限に発揮できるため、効率良く電気代が節約できるのが大きなポイントです。
冷暖房効率が良くなることで必要以上に温度を上げたり下げたりする必要性がなくなるため、高い省エネ効果が期待できるでしょう。

 

【全館空調と組み合わせる必要性はある?】

レフミラーは放射熱を96%も反射してくれる性能があるため、冷暖房効率を最大限に発揮することができます。
そこで気になるのが、全館空調と組み合わせる必要性があるのかどうかです。
全館空調とは、家庭用のエアコン1台で住宅全体の空調を一括管理できるシステムです。
一般的な住宅の場合、一部の部屋や全ての部屋にエアコンを設置しますが、省エネ型全館空調「グリーンフローシステム」を利用することで大型の空調設備によって1台のエアコンで部屋の換気や空気清浄、冷暖房といった様々な機能を一手に稼働してくれますが、ここまでの性能があるのにレフミラーと組み合わせる必要性があるのか気になる人も多いのではないでしょうか?
結論から言えば、全館空調とレフミラーとを組み合わせるのがおすすめです。
というのも、レフミラーは基本的に屋根や外壁の施工を行う際に使用されるものなので、全館空調と組み合わせることによってさらに快適な室内で生活することができます。
レフミラーによって外側から放射熱をカットし、全館空調で内部から快適な環境にしてくれるため、いつでも快適な室温の中で生活したいなら両方とも導入するのが理想的です。
ちろんどちらか一方でも快適に過ごすことができますし、省エネも実現できるので、本当に両方とも導入するべきなのかしっかり検討しましょう。

【まとめ】

宇宙服の生地を参考に開発されたレフミラーは非常に高い熱の反射率を誇っており、96%も反射してくれるので必要以上に室温が上がったり下がったりするのを防ぐことができます。
夏場でも冬場でも冷暖房効率を最大限に発揮してくれるため、電気代を節約することも可能です。
全館空調と組み合わせることによってさらなる高い効果が期待できるため、予算に余裕があるなら是非とも全館空調とレフミラーを組み合わせてみてはいかがでしょうか。