【ZEH水準の省エネ住宅とは?ZEHとは何が違うのか解説します】
2023.12.12
皆さんは省エネ住宅に興味を持ったことはありますか?
これからの時代、さまざまなお金を節約して貯金できるようにするためには、省エネを重要視する必要性があります。もちろん快適な暮らしと両立することも大切ですが、一般的な住宅で実現するのは大変です。
そこでおすすめなのが、ZEH水準の省エネ住宅です。ZEH水準の省エネ住宅は長期優良住宅としての機能はもちろん、快適な暮らしを実現させてくれるでしょう。
それでは、ZEH水準の省エネ住宅についてご説明しましょう。
Contents
【ZEH水準とは?ZEHとは何が違うの?】
ZEH水準と聞くと、ZEH基準の水準、ZEH相当の水準、ZEHレベル、ZEH基準相当とさまざまな言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、意味合いとしては全て同じです。政府は2050年までにカーボンニュートラルを実現させるために、2030年以降に建てられる住宅はZEH水準の省エネルギー性能の確保を目指すと発表しました。
つまり、政府は2050年に向けてZEH水準の新築省エネ住宅を増やすとしているのです。
そこで気になるのは、ZEH水準とZEHでは何が違うのかという点です。ZEH住宅とZEH水準の住宅では大きな違いがあるため、これから新築を建てようか検討している人は、これを機にZEH水準とZEH住宅の違いについて知る必要性があるでしょう。
それでは、ZEH水準とZEH住宅の違いについてご説明しましょう。
ZEH住宅とは?
省エネ住宅として名高いZEH住宅ですが、何を基準にしてZEH住宅と呼べるのでしょうか。
ZEH住宅とは、『外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅』のことです。
つまり、高性能な断熱材や窓・玄関を設置した上で、強化外皮基準に適合させることが重要です。また、高性能な設備を導入することで住宅の一次エネルギー消費量を20%削減し、さらに太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーによる家の中の一次エネルギー消費量を0にするのが最終的な目標となっています。
ここにZEH水準との違いが出てきます。
ZEH水準とは?
ZEHは太陽光発電システムなどの再生エネルギーを活用して室内の一次エネルギー消費量を0以下にすることです。
一方のZEH水準は『断熱等性能等級5』と『一次エネルギー消費量等級6』を同時に達成することがZEH住宅との決定的な違いです。ZEH水準に適合する住宅の場合、太陽光発電システムなどを利用しなくてもいいというのが大きな違いなので、ZEH住宅にするのか、ZEH水準の省エネ住宅にするのか決める必要性があります。
【ZEH水準の省エネ住宅のメリット】
ZEH水準の省エネ住宅のメリットは、以下の通りです。
- ZEH住宅よりも費用がかからない
- 季節に関係なく快適に過ごせる
- 遮音性が高い
- 自宅のメンテナンスの頻度が減らせる
それでは、ZEH水準の省エネ住宅のメリットについてご説明しましょう。
ZEH住宅よりも費用がかからない
ZEH水準の基準は太陽光発電システムを導入することなく『断熱等性能等級5』と『一次エネルギー消費量等級6』を同時に達成するだけでいいのが最大のポイントです。
太陽光発電システムなどを導入する場合、導入費用はもちろん工事費用などのさまざまな費用が発生するので、多くの予算がなければZEH住宅を建てることすらままならない可能性があります。住宅の大きさによっては太陽光発電システムなどを導入しようとしても必要な規格を満たしていないケースもあるため、さまざまな欠点があるでしょう。
しかし、ZEH水準の省エネ住宅は太陽光発電システムなどを導入する必要性がないため、その分の費用を他に回すことができます。費用を効率良く抑えられるのがZEH水準の省エネ住宅ならではのメリットだと言えるでしょう。
季節に関係なく快適に過ごせる
夏は暑く、冬は寒くて過ごしにくい室内になって困る人も多いのではないでしょうか。
ですが、ZEH水準の省エネ住宅の場合、断熱性能に優れた高機能の断熱材を住宅全体に使用するため、一般的な住宅と比べて断熱性能が高くなるのがポイントです。
断熱性能が高い住宅は基本的に外気温の影響を受けにくく、室内の温度を外に逃がさない性能なので外気温によって室内の温度が変化しにくいです。夏の暑い日でも室内は涼しく、冬の寒い日でも室内が暖かいため、快適に過ごせるでしょう。
遮音性が高い
省エネ住宅は基本的に高気密・高断熱の仕様になっているのがポイントです。
高気密を実現するために住宅内部のスキマを無くす施工が行われているため、室内の音が外部に漏れにくくなっています。断熱性能を発揮する断熱材も遮音性を高める機能があるので、相乗効果によって周囲の音や音漏れを気にする必要性がありません。
音に関するストレスがほとんど感じにくくなるため、音を気にする必要性がないという点でも快適に過ごせるでしょう。
自宅のメンテナンスの頻度が減らせる
省エネ住宅に住む大きなメリットとして挙げられるのが、結露が発生しにくいことです。
結露は外気温と室内の温度の差によって発生します。結露を放置すると湿気が発生する上にカビやダニの温床となるため、健康被害に発展する可能性があります。さらに周囲の窓枠や壁などにも水分が染み込むため、住宅全体の劣化を早めてしまうのが問題です。
しかし、省エネ住宅は外気温と室内の温度差が発生しにくい作りになっているので、結露もほとんど発生しません。修繕などを初めとするメンテナンスを行う頻度がグッと減らせるため、面倒なことをする必要性がありません。
【ZEH水準の省エネ住宅のデメリット】
ZEH水準の省エネ住宅のデメリットは、以下の通りです。
- 初期費用が高くなる
- 省エネ住宅が建てられる業者を探す必要性がある
それでは、ZEH水準の省エネ住宅のデメリットについてご説明しましょう。
初期費用が高くなる
ZEH水準の省エネ住宅を建てる場合、優れた断熱性能を持つ設備や素材を使用するため、坪数が多い家ほど初期費用が高くなってしまいます。
とはいえ、太陽光発電システムなどを導入するよりも安く抑えられる上に、冷暖房効率が良くなるので光熱費も効率良く抑えられます。長期的に住むことを考えれば、そこまで大きなデメリットにはならないかもしれません。
省エネ住宅が建てられる業者を探す必要性がある
ZEH水準の省エネ住宅を建てるには、ZEH水準の省エネ住宅を建てた経験がある業者を探す必要性があります。
ZEH水準の省エネ住宅に詳しい業者であれば、質が高い省エネ住宅を建ててくれるでしょう。家づくりに失敗しないようにするためにも、今まで省エネ住宅を建てた経験があるのか、標準でどのくらいの省エネ基準を満たす家づくりをしているのかなどをチェックしましょう。
【まとめ】
ZEHとZEH水準では大きな違いがあるため、これから新築を建てようとしているなら2つの違いを比較した上でどちらにするか検討する必要性があります。
ZEH住宅よりもZEH水準の省エネ住宅の方が太陽光発電システムなどを導入しない分安く建てられますし、省エネ性能も申し分ありません。
まずはZEH水準の省エネ住宅を建てた経験がある業者を探し出して、しっかりと検討しましょう。